去年の5月のHP金曜情報で「PM2.5に臭いはあるのか?」という記事を書きましたがコメントを北九州の方からいただきましたので再度この問題に触れたいと思います。
先日から北京の汚染された上空が日本でもニュースになりご覧になった方も多いと思います。当院へお越しの患者様から「あんなに酷い空なんて中国の方々は大変ね~」という感想を何人かいただきました。
でもね、他人事じゃあないんですよ。あの北京の汚染された空が映し出された翌日、北京の空は快晴で青空に包まれてました。っていうことは・・・。あれだけ霞んでた汚染物質が翌日には日本に届いてたってことなんですよ。風は西から東へと吹きます。「偏西風」という言葉のとおりです。北京の空が汚染されてるのではなく日本の、いや世界中の空が汚染されてるんです!このことをみなさんに理解して欲しいんです。
参考までに台湾でのPM2.5のニュースを記載します。
「台湾ではPM2.5による大気汚染が原因で、2014年の一年間に6281人が死亡したというデータを台湾大公共衛生学院がまとめたと中国時報が伝えた。細部をみると、慢性疾患による死者3万3774人のうち、PM2.5によるものが全体の19%を占めるという。内訳は虚血性心疾患2244人、脳卒中2140人、肺がん1252人、慢性閉塞性肺疾患645人である。」
台湾の2014年のPM2.5の年間平均濃度は1立方メートル当たり25マイクログラムだそうですが日本の平均は15~20マイクログラム(2001~2012年)。台湾よりほんの少し低い程度で、そんな大差はない!そうすると、台湾では上記のようにPM2.5の汚染による死者の統計を既にとっているにも関わらず、日本ではどうなのか?という疑問がわくのは私だけでしょうか?台湾の汚染濃度と日本のそれとは大差がないんですよ?
日本人でPM2.5が原因の死者は一人もいないんでしょうか?
いつが来たら日本はPM2.5の汚染に対しての健康被害の調査を開始するんでしょう?
もう既に日本からもPM2.5の影響で死者も病人も出てると受け止めていいのではないでしょうか?
わが国にはそういう予防医学を推奨して欲しい!だって台湾では既にPM2.5に対する動きがあるんですから。
中国政府は「環境警察隊」を結成するそうです。そして「野外でのバーベキューを禁止」するそうです。そのニュースを聞き世界中の人々が笑っています。でも、みんな無関係じゃあないんです。明日は我が身なんです。そこまで重大な問題が来てるということを、一日でも早く日本人にも知っていただきたい。
コメントいただいたM.B様、今朝は高松の空は北京と変わりません。霞んで山も建物も見えません。やはり臭いも深夜にきつく感じます。是非今後も当院のブログをよろしくお願いします!コメントありがとうございました!そして現在も「PM2.5に臭いはあるのか?」を色んな患者様にも情報を頂戴し調査中です。ある程度確信が持てましたらこのHPやブログで発信したいと思います。一日も早く、中国がこの事実に真正面から対策してくれることを切に願います。
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