釣りをする方なら経験あると思いますが、フグって本当に邪魔な魚ですよね~?(笑)釣り用語で「餌取り」と呼ばれる代表が「フグ」なんですよ。
「餌取り」とは、釣ろうと狙ってる本命の魚ではなく、毒を持っていて食べれもしない、若しくは小さくて食べれない魚が餌を啄ばんで邪魔をすることを言います。讃岐弁での会話なら、「また餌取りにやられたわ~、今日は餌取りがようけおるけん釣りにならんわ~」です(笑)。なんとなくわかって貰えましたか?
もちろん、そんな餌取りの魚ですから釣ってもリリース(海に戻してやる)するわけです。
ところが、稀にその餌取りの魚を欲しがる方がいるんです。こないだも本命はハゼを狙って釣ってたんですが、大きなフグが釣れまして・・・。鍋に入れたら美味しいだろうな~~!って思いながら海に戻そうとしてた時、後ろから声をかけられまして。
「兄ちゃん、そのフグ逃がすんか?美味そうじゃけん良かったらわしにくれんかの?」って。
「えっ??」
って振り向くとニコニコ顔の漁師さん風老人(笑)。「どうぞどうぞ(笑)」って言うと容器に入れて嬉しそうに持って帰りました。
でも・・・。その後「フグをちゃんと捌けるのかな?おじいちゃん」って気になりまして・・・。まあ漁師さん風だったし、フグの調理師免許を持ってる仲間でもいれば大丈夫か・・・と。そしてなんとなく、「もし免許は持っていたとして、取り出した内臓はどうやって処分するの?」って疑問もわいてきまして・・・。
でもそのまま忘れてしまってたんです、私(笑)。
ところが、先日たまたまテレビで「フグの毒は最終的にどうやって処分するのか?」という番組をやってたので釘付けに!(笑)。
まず、絶対にフグを調理できるのは免許の所有者に限る!これは絶対だそうです。例え他に一般の調理師がいたとしてもフグを捌くのは免許の所有者のみ。
そして驚いたのは、捌いて切り離した毒を含む部位(トラフグだと肝臓と卵巣ですが、フグの種類によっては皮や身にも毒があるものもいるようです)は鍵の付いた金庫のようなゴミ箱に入れるそうです。厳重過ぎてまるで爆発物でも入ってるような慎重さです。そしてそれを専門の業者に渡し、専門の焼却場へ移送。焼却したあとの灰には苛性ソーダをかけて消毒するんですね。
もの凄い手の込みようです。そこまでする?っていうくらい調理も慎重だし、処分も厳重。それだけ「テトロドトキシン」という毒は恐ろしいものなんですね。まあ神経毒ですから食べたら手足も動かず呼吸も止まりますからね。
そんなフグが世界では330種類いるそうです!その中の、どの種類のふぐなのか?によって毒がある場所も異なるのですから素人が絶対に手を出してはいけませんよね。美味しいのはわかってるのですが、一か八かで命を賭けることはやめましょうね。大丈夫かな~あのおじいちゃん(笑)。まあニュースになってないから美味しく食べたんやろな~(笑)。
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