当院へお越しの患者さんには春前にお話したのですが、予想通り今年は異常な天候を呈しています。エルニーニュの逆のラ・ニーニャってのもあるんですが冬が長く夏は猛暑。先月の6月なんてまだ夜中は寒かった。しかも梅雨が明けてるにもかかわらず太平洋高気圧は日本列島を覆わず大陸性の高気圧に覆われてる状態。その関係で梅雨前線が同じ場所に居座り南からの湿った空気がそこへ流れ込む。だから同じ場所に長時間雨を降らせ、結果として川が氾濫し町が浸水する。「記録的短時間大雨情報」なんていう気象用語は今年初めてできたんでしょうか?聞いたことがありませんでした。こんなに毎日毎日ニュースで日本全国のあちこちで浸水してる映像が映されるのは前代未聞の出来事なのではないだろうか?
人間って不思議なもので、初めて観た映像には敏感に反応するのだが、毎日毎日となると感覚が麻痺して当たり前として感じ始めるものだ。
PM2.5も同じで、当たり前のように基準値を超えるようになると誰も反応しなくなる。
その一番の原因は、「目に見えない」からである。こと「日本人は目に見えないものは信じない」傾向にあるのが一番厄介だ。今でこそ「騒音は何デシベル以下」でなんていう一般人には到底計ることのできない基準値が設けられてはいるが、では夜中に公道を爆走する暴走族はいったい何デシベルの騒音を発しているのやら。田舎では相変わらず野焼きは当たり前で、時にはビニールやプラスチックでさえこの時代に平気で燃やす輩もいるのが現実。地震がこれだけ各地で起こっているのに、ここ高松でも高層マンションは相変わらず乱立し「即日完売」(笑)。うちの近所では焼肉屋が連日煙を放出。併せて深夜には民間給食会社がせっせと惣菜を炊いて臭いを放散(笑)。臭いだけでご飯が一膳食せる(笑)。
そうそう、今朝なんて北九州地方のPM2.5なんて100μgを越えてます。36μg以上は「持病を持ってる人は注意してください」、70μg以上で「不要な外出は控え屋外での運動は控えてください」。
じゃあ100μg以上ならどうすればいいの??今日も九州各地で選抜高校野球はやってますが??一昨日は大阪でも90μg越えてましたよ??基準値をせっかく設けても、それを守らないなら何の意味があるんでしょう??意味のない数字??
しかも厄介なのは「ある事柄には厳しく取り締まり、ある事柄には緩い」ってのがこの国のお決まり(笑)。制限速度50キロは50キロ(笑)。今朝の「お天気検定」の気象予報士の依田さんは「北九州では102μgです。十分に体調に気をつけてください!」って戸惑いながら呼びかけてました。その表情からも数字を読み上げながら「凄っ!」ていう驚きが隠せませんでした。
目に見えない公害は誰も取り締まってはくれません。傾向と対策をするのは自分だけです。色んな情報を入手し、厳選しながら行動にうつすしか今はありません。世界中の人々が立ち上がり、早く地球の環境を守りたいものです。