実は今、怪我をしております(笑)慣れないサンダルを履いたのが原因で右足の第4中足骨を捻挫したようです。久しぶりの捻挫なのですが、やっぱりどこを怪我しても痛い(笑)
そして怪我の度にいつも思うのが「患者さんってこういう痛みで来られるんだろな~」って。
スタッフの織田も先日専門学校の柔道の授業中に右膝を捻挫し負傷。「先生、やっちゃいました。右膝を投げられた時に痛めました。治療してください(泣)」って(笑)膝は単独で痛めるというより他の部分と合併しながら痛めることが多く、案の定靭帯と半月版も痛めてました。2回ほど治療して今は良くなったようですが、これもいい経験になったと思います。膝が痛いということがどういったものなのか?は痛めた人にしかわからない。食べたこともない料理を作るのと一緒で、食べた者にしか分らないものって必ずあるんです。織田も「膝の痛みってこんなに痛いのか!」って感じたと思います。
そうそう、今朝テレビで「無痛分娩」を特集してました。何年か前にここで記事にもしましたが、人には経験すべき痛みってのがあると思うんですよ。本当は、怪我や痛みなど経験したくも無いし何事も無く生活できるのが幸せだとは思うんです。でも、人には「経験しなくてはならない痛み」ってのもあると思うんです。その一つが女性だけが経験する「陣痛」なんですね。陣痛って女性だけが経験するものだから不公平!って感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆に言えば「女性の特典」でもあるんですね。いくら男女平等の時代になってもこれだけは変わらない。だったらその陣痛を楽しもうじゃないか!ってポジティブに考えて欲しいんです。だって二人が愛し合った結果、女性だけが経験できる陣痛じゃあないですか?愛する人との子供を「命がけ」で産む。人生の中で、自分の命と引き換えにしてでもやり通す出来事なんてそう滅多にあるもんじゃあないでしょ?
私の母がよく言ってました「あんたは逆子で早産で、本当にお母さんは死にそうだった。でも何が何でもあんただけはこの世に出てきて欲しかった。だから竹が割れそうなくらい拳を握り締め頑張ったんよ」って。そうやって涙しながらでも必死に産むことで、「親子の愛情」や「絆」は強く結ばれるのではないでしょうか?そこまで頑張って産んでくれたからこそ、特攻隊の戦士たちのように最後は「お母さん」って叫ぶのではないでしょうか?今朝のテレビでは若いご夫婦が病室で出産を待つ風景が映されてました。ご主人は一生懸命に奥さんのベッド上の姿をビデオ撮影。奥さんは横向きで携帯をいじっていつもの自宅みたいに。麻酔科の先生が硬膜外腔に注射をして分娩室へ。あっと言う間に苦しむ間もなく出産終了。赤ちゃんの鳴き声がして始めて母親が気付き笑顔に。まるでベルトコンベアーに物を載せて自動で運ばれてくるように。確かにこれで出産は完了。でも何かが違う!!もの凄い違和感。それは・・・「人としてどうなのか?」だ。この「人としてどうなのか?」が今どの世界でも見失われてるように思う。過程なんてどうでもいい!結果が全てだ!という意見もあるだろう。苦しんで産もうが楽して産もうが産まれる事実に変わりないじゃないか!っていう意見のほうが多いのかも知れない。でも人を診るのが職業の者からすると「そうじゃないんだ!」って言いたくなる。無痛分娩で産んだ母親は、また我が子に無痛分娩を勧めるだろう。そうやってどんどん何かが歪んでいくのだろうか?結果より、過程のほうが大切な時があると思うのは私が古いからかな~~???