当院のスタッフ織田が先日から面白い内容のブログを書いてますね~。
NHKで人体の不思議みたいな内容を放送してますが非常に勉強になります。実際問題として医学部の学生も接骨院の学生も学校で初めて聞く医学用語の多さに悩まされます。解剖学ではやたらと「月へん」が多い専門用語(笑)。生理学では聞いたことの無い「カタカナ」の専門用語の連続。正直丸暗記するしか方法がないんですよ(笑)。しかも僅か3年間でそれらの用語を丸暗記しながらの国家試験。じっくりその用語の意味や役目も理解しないまま学生時代って終わってしまうもんなんです。
そんな状態で即「開業」なんてしてしまうと、もう二度とそれらへの疑問を教えてもらえる機会がなくなってしまいます。そうやってどんどん記憶は薄れていき、
「私は接骨院の先生なんだから、そんな難しい医学用語なんて関係ないよ」「そんなこと知らなくても腰が痛いなら腰を触っていればいいんだから」
というふうに益々医学の勉強をしなくなるもんです。
ところが、人間って「そんな単純な生き物ではない!」ってことに段々と気付いてくるんです。
「腰が痛いなら腰だけを診ればいいのでは?」と一般の方は思うかもしれません。でもね、そんな簡単な単純な構造をしてないんですよ、人間って。いや、「人間に限らず生命体全て」が想像以上に複雑な構造を持ってるんです!これは植物でも同じです。だいたい雨も降らない砂漠でも植物は生きてるんですから。人間も同じなんですよ。
よくテレビで「病気の原因は腸にあった!」だとか、「病気の原因は腎臓にあった!」なんて如何にも「それが全てであるかのように一般人の心を揺さぶる」ようなタイトルをウタいますが正直どれも正解で、どれも間違いです。なぜなら、「そんなに人間の体って単純なもんではない!」からです。悩んだら食欲も落ちますし、疲れると無性に甘いものが欲しくもなったりします!じゃあ食欲が落ちたのは胃が悪いからでしょうか?違いますよね?胃が悪いのではなく「悩みがある」ことが原因ですよね?では医学的にこれを証明しようとすれば、「悩みがある」→「自律神経が興奮する」→「自律神経支配下の胃の消化酵素の分泌が悪くなる」→「結果、胃が悪い」となるんでしょうがそうなんでしょうか?ここで胃薬を飲んだところで胃はよくなりますか?この問題点は「悩み」という心や思考に影響を受けてるわけですから「その悩みを解決」することが一番の近道ではないでしょうか?という具合に、肝臓のこの成分が云々、心臓のこの数値が云々も大事ですが、原因を掴むために「どこまで関連性を辿り遡れるか?」が一番大切なことだと私は思ってます。
このHPの読者の方はご存知だと思いますが、人間の体のことで今現在わかっているのは「ほんの僅か」でしかないんですよ。西洋医学でさえ30%しかわかっていないと言われてるんですから。でも限りなく100%人間の体の構造を知るためには、これら個々の情報を繋ぎ合わせる作業が必要になります。もちろん遺伝子レベルのことまで繋ぎ出すとキリがありません。
でもね、だから人間って楽しいんだと思います。答えが無いから楽しい。パーフェクトになれないから限りなくパーフェクトに近づこうとする。その過程が大事なのであって結果が全てではない!なぜ?どうして?という疑問があって初めて人は成長する。それが学習です。
かのイチローも「凡打の中に答えはある」と言ってます。失敗したからこそ正解が見える。そうやって遡りながら原因を見つける作業をする。失敗した経験を繋ぎ合わせて遡る。これを続けてる間は成長してるってことなんです。個々を知ることは難しい。でもそれらを繋ぎ合わせることのほうがもっと難しい。だから人間って楽しいんだと思います。
ここ最近NHKでは医学生のため?って思うほど興味深い専門的な医学をわかりやすく番組にしてます。是非興味のある方はご覧になってください!注)NHKの回し者ではございません(笑)